
| 生まれ |
1981年 |
| 子供の頃の夢 |
幼稚園の先生 |
| クラブ活動(中学校) |
陸上部 |
| 働いている地域 |
東京都 |
出身地 |
福岡県 |
| 仕事内容 |
担当上司の仕事を裏で支える |
| 自己紹介 |
小中学生の時は、自分から手を上げたりすることが苦手でした。でもその頃(ころ)から負(ま)けず嫌(ぎら)いで、すぐに一生懸命(いっしょうけんめい)になり過ぎてしまってたことも、あったかな。中学生の時からYUKIちゃんが大好きで、今もずっと大好きです。 |

※このページに書いてある内容は取材日(2007年11月07日)時点のものです


私の仕事は「社長秘書」です。会社の社長というのは、ものすごく忙しくて、やることがいっぱいです。社長は会社の経営のことを考えるのが仕事。それなのに、電話を取ったり、資料を用意したり、コピーを取ったり…そういう仕事も全部、社長が自分でやらなければいけないとしたら、どうなるでしょう?社長が会社の経営を考える時間は減ってしまいますよね。だから私、秘書が必要なんです。社長が経営の仕事をする時間を増やせるように、経営の仕事以外に余計な時間を使わなくてもいいように、社長の代わりに社長がすべきこと以外のことをして、社長が社長の仕事だけに集中できるようにするんです。

秘書の一番大切な仕事は、社長のスケジュール管理です。社長というのは、たくさんの人に会わなければならないし、会議の予定も山ほどあります。社長が自分でそれを調整したり、覚えておいたりするのはとても大変です。そこで、私が代わりにスケジュールを組みます。「社長に会いたいのですが」とお願いされたら、いつが空いているのかを調べて、重なったりしないように上手に組み合わせます。例えて言うなら、時間割を作っているイメージです。みなさんも、「次は国語、次の次は算数」と決まっていなかったら何をしたらいいか困るでしょう?そういう時間割を、前もって私が作ってあげるんです。1日の時間割だけじゃなく、一週間、一ヶ月の時間割も細かく決めますよ。あとは、社長の必要な「持ち物」も前もって用意しておきます。図工の時間にはさみやのりがいるように、「社長も次は何がいるかな?こんな資料が必要だろうな」と考えて、準備するんです。予定の1週間前にはすべての準備をしておくんですよ。

秘書の仕事は、社長が「こうしてほしいなぁ…」と思っている気持を読み取って、先回りしてやっておくことが大切です。たとえば、社長は、たくさんの取引先の人とお食事しながら打ち合わせをすることがあります。同じ人をご招待するとき、前に行ったのと同じレストランに行ったらちょっとがっかりされてしまうと思いませんか?ですから、私達秘書は、すべての取引先の人をいつ、どこにご案内したかというリストを作っています。こうすれば、同じところに2回行くことを避けることができます。あとは、社長は外食が多いので、少しでも健康になってほしくて毎日青汁も作って出していますよ。こういうこと全部、社長に言われたからやっているんじゃないんです。「もし自分が社長だったらどういうことしてほしいかな?」って考えて、言われる前にやっておくんです。こういうのを「かゆいところに手が届く」と言うのかな。秘書の仕事は、社長がかゆそうにしているところを、社長がかく前にかいてあげる仕事、というわけです。

秘書という仕事は、表に立って目立つ仕事ではありません。お芝居で言えば、照明や美術さんなど、裏方さんの役です。でも、裏方さんが良い仕事をすればしただけ、俳優さんの舞台は良くなると思うんです。元々、私は前に出て目立つタイプではなく、誰かを支える仕事がしたいと思っていたので、秘書の仕事はとても向いているんです。だから、私のした仕事によって、社長でも取引先の人でも、誰かが喜んでくれることが私の喜びです。あとは、社長が、「こんな資料欲しいんだけど」などと言ってきたときに、「もう出来てますよ!」とパッと差し出せて、「お、スゲーじゃん!」なんて誉められると、ちょっとワクワクしますね。

みなさんは、やろうと思ったことを後回しにしていたら、そのまま忘れてしまった…という経験はありませんか?もしこれを秘書の仕事でやったら大変です。社長へのテレビ取材のお願いが入っていたのに、そのスケジュールを調整するのを忘れていた…なんてことがあったら、社長の信頼だけでなく、大事な取引先であるテレビ局の人の信頼までなくしてしまうかもしれません。だから、私達秘書は、やろうと思ったことや言われたことはすべてその場でやるようにしています。私ともう1人の2人で社長秘書をしているのですが、2人で、すべての仕事をいつも確認し合っています。「信頼」される秘書になれるように、漏れていることはないか、毎日チェックしています。2人で相談して「秘書として気をつけること」10カ条も考えました。そのシートを、いつも見えるところに貼ってしょっちゅう見るようにしていますよ。

実は、会社に入る前は、自分がどんな仕事をしたいのか、はっきりとは分かりませんでした。会社に入ってすぐ、合宿研修がありました。実はそこで社長と会社の先輩が私の行動を観察していて、「あの子は人を支えて助けることが得意なんだな」と思ってくれたらしいのです。秘書という仕事を、会社に入る前は想像していませんでしたが、意外なところで私の性格を見抜いてくれた社長と先輩によって、私の性格に合った仕事に就くことができたのです。

私が中学から通ったのは、校則やマナーにとても厳しい学校。茶道・華道・剣道などのお稽古も学校でやっていましたし、服装や挨拶などもとても厳しく言われました。当時はとてもイヤでしたが、大人になった今、あれだけ厳しくしてもらえて良かったなと思っています。会社に入って、だらしないことをしたり、ウソをついたりすれば一気に信用をなくしてしまいます。だから、中学生の時にはそうは思えなかったけれど、社会に出ても大丈夫なマナーや考え方を育ててくれた先生達に、今は感謝しています。

私は、小さい頃から、親や先生が「これはダメ」とか「こうしなさい」と言われたら、親や先生が言うから仕方ないかと諦めるのではなく、「でも、自分はこう思っている」ということをきちんと伝えるタイプでした。そうやって自分の考えを伝えておくと、その時はダメでも、後から「あのとき、あの子はこう言っていた。今度はやらせてあげよう」なんてチャンスをくれたりすることがよくあったんです。だから、みなさんも、たとえ「言っても言わなくても変わらないや」という状況だとしても、自分の意見は言っておいたほうがいいと思いますよ。
取材・原稿作成:石沢秋沙(フリーライター)