
| 生まれ |
1977年 |
| 子供の頃の夢 |
覚えてません |
| クラブ活動(中学校) |
陸上部 |
| 働いている地域 |
東京都 |
出身地 |
埼玉県 |
| 仕事内容 |
医療機器のプログラムを開発する |
| 自己紹介 |
外見はおっとりしていそうだけど、実は激い面もあり、結構頑固(がんこ)。他の人が思いつかないような新しいものを考えたり、作るのが大好き。休みの日はドライブ、温泉、おいしいもの食べ行ったりします。 |

※このページに書いてある内容は取材日(2006年10月25日)時点のものです


病院でCTと呼ばれる機械を使うレントゲン検査を受けたことはありますか?CT検査は、ドーナツ型の機械の中に入ってレントゲン撮影をする検査なのですが、撮影したデータをコンピュータで処理することで、体の中の様子を画像で見ることができます。体を切らなくても体の中にある肺や心臓、血管などが見えるなんてすごいでしょ!何年か前までは、体の断面図を5ミリ間隔でしか撮影できなかったので、お医者さんは何枚もの断面図を見て体の中の様子を想像していました。でも、最近は技術が進歩して0.5ミリくらいの間隔で撮影できるようになったので、1回の検査で2000枚くらの体の断面の撮影データが得られます。私達の会社では、そのたくさんの撮影データから、体の中の心臓や肺などを立体的に見えるようにするプログラムを作っています。僕はこの会社で、自分でプログラムを書いたり、他の社員の得意を考えて仕事を割り振ったり、仕事の進み具合を確認したりする仕事をしているんですよ。

私達の会社の中には、体の中をどういう風に映し出す画像が欲しいのかをお医者さんと話し合う仕事をしている人がいます。その人達からお医者さんが欲しい画像を伝え聞いて、どのようなプログラムを書けば良いのかを考えるのが僕の仕事です。例えば、お医者さんから「病気の部分を短い時間できちんと見つけられるように、大腸を切って開いたような形もパソコン上で見えるようにして欲しい」という要望があったら、その要望に応える為には、どうすればいいのかを考えて、それを叶えられるプログラムを書いていきます。たくさんの患者さんの病気を見逃すこと無く発見したり、病気の状態を正確に把握するために、お医者さんにはたくさんの要望があるんですよ。

CT検査で撮影したデータは、平面の白黒画像の状態のデータです。このデータをどうやって立体的にしたり、色をつけたり、展開図も見えるようするかというと、全てコンピュータにそのような計算や出力をするように指示を出すんです。例えば「色をつける」「線をひく」「足し算をする」なども命令をプログラム言語という特殊な言葉で1行ずつ書くと、1行につき1つの仕事をコンピュータがしていきます。そういう命令をたくさん組み合わせると、CT検査でとってきた情報から、心臓の絵が立体的に見えたり、画像を回転させたりできるようになるんです。その動きができるようになるのには全部で100万行くらいの命令が必要なんです。1行1センチだったら10000メートル分のプログラムを書いているんです。世界一高い山エベレストよりも高いですね。

僕はプログラムを書く時に、パソコンに向かってどんどん命令を書いていくのではなく、まず、紙の上や頭の中で、「どう書けば、一番書く分量が少なく効率的か」を考えて、全体像がイメージできてから実際にプログラムを書き始めます。書き始めたら一日ずっとパソコンに向かってプログラムを打ち込んでいます。とても長いプログラムなので作ったプログラムが予定通りに動かないことも良くあります。予定通りに動くのは2回に1回くらいかな。書き上げたプログラムを動かしてみたら、パソコンが止まってしまったり、あるボタンを押したら右に回転するはずの画像が左に回転してしまったり…。プログラムを少し書き間違えたり、順番が逆になっていたりするだけでもこういうことになってしまいます。どうしても間違いは起こるものなので、間違いを早く発見できるようなプログラムを書いておくことも大切なんですよ。

お医者さんからの要望の中には、検査装置やコンピュータの性能の問題で、実現できなさそうな要望や、実現できるとしても長い時間がかかってしまいそうな要望もあります。でも、よくよく考えてパズルを解くように解決策が思いつくこともあります。そうやって、一見できなそうに思えるものを解決していく時間はとても楽しく嬉しいです。それから、お医者さんに「前より便利なプログラムになったね」と言ってもらえることも嬉しいですね。以前、心臓や肺を4つの角度から見た断面図を頻繁に見ていたお医者さんがおられたのですが、その4枚の画像を見るためには画面上でたくさんの操作が必要だったんです。それがボタン1つで必要な画像を見ることができる機能を作ったときには、すごく喜んでもらえました。

物心ついた時から、電池とモーターが入っていて、スイッチを入れると動くようなおもちゃが好きだったんですね。それと少し似ているのですが、コンピュータもプログラムでルールを決めて指示を出すと、後は自動でコンピュータが動きますよね。きっと、僕はそれが好きなんでしょうね。小学4年生くらいの時に初めてコンピュータを触ったのですが、最初のうちはコンピュータが何かよく分からない箱に見えて、何をすれば良いのか分かりませんでした。昔のコンピュータは今のように使い易くはなくて、自分で何か打ち込まないと何もできなかったんですよ。なので、コンピュータの専門誌に書いてあるプログラムを打ち込んで遊んでいました。そうやってプログラム書いていたので、中学に入って英語を習う前に「IF」とか「THEN」とかを覚えてしまいました。

中学生の頃も高校生の頃もプログラムを書いてゲームを作っていました。大学1年生の時もプログラミングのアルバイトをしていて、会社でプログラムを書いている社員さんにも負けずに仕事をしていましたが、その時は将来プログラムを書く仕事に就こうとは思っていませんでした。僕はプログラムを書くことが好きなので、仕事にしてしまうと嫌なこともでてくるので、趣味のままプログラミングを楽しもう!と思っていたんです。なので、大学を卒業してから、経営についてアドバイスをすることを仕事とする会社に就職したのですが、結局その会社の中でもプログラム開発の担当になってしまいました。でも、仕事をどんどんやっていくうちに火が付いたんです。どうせならもっと本格的にやりたい!って。そこで、技術力が高くて、お金もたくさんもらえる今の会社に転職しようと決めました。

小学生の時は、友達と近所と朝早く起きて湖で釣りをしたり、外で遊ぶことが多かったですね。あとは、火を燃やすことが好きで、焚き火で焼き芋を作ることが遊びになっていました。川と山もあって恵まれた自然環境でしたね。中学生になって、家から少し遠い中学校に電車で通いだしたのですが、学校の友達には都会の子が多かったので、外で遊ぶことは少なくなって、家でプログラムを書くことが多くなりました。

自分の好きなことを大切にして下さい。好きなことしようとすると、「出る杭は打たれる」とも言われるように、周りの人から止められることもあると思います。でもそんなことは気にせず好きなことを追求して欲しいです。僕は頑固なので、人に合わせることは好きではなくて、嫌なことは嫌だ、という感じで生きています。自分の思ったことややりたいことをやりぬくと結構楽しいものです。僕はプログラムを書くのが本当に好きなので、それを考えている時が一番楽しいですね。好きなことを追求していると案外それが人に認めてもらえたり人の役にたったりするんですよ。
取材・原稿作成:熊谷(インターンスタッフ)